
強い承認欲求があるのに人を避けるという矛盾行動をしてしまう―そんな自分が理解出来ないと悩んでいませんか?
人に認められたり大切にされたいと願い、人と繋がりたいと思っているのに、実際には距離を取ってしまう・・・。
それは話しかけられると緊張したり、興味を持たれることをどこかで怖いと思っているせいかもしれません。
このように意識と行動がちぐはぐだと自分で自分を理解できなくなります。
「結局、人が嫌いなの?」
「かまってほしいだけ?」
「自分は面倒な性格なのでは?」
ですが、この状態は性格の問題とは限りません。
そこには「承認されたい気持ち」と「拒絶されたくない恐怖」が同時に存在している、“二重構造”が隠れている場合があるのです。

なぜ「認められたい」のに人を避けてしまうのか
普通に考えれば人に認められたいなら自分から近づくはずです。
ですが実際には認められたいのに話しかけられたくないと思ってしまったり、人と繋がりたいのに距離を取ってしまう、そんな矛盾した行動を取る人がいます。
これは「承認欲求がある」のではなく 承認されなかった時の傷が怖い状態だからです。
つまり本当に避けているのは人間関係そのものではありません。
否定されることや興味を持たれなかった時の痛み、拒絶された時のショックを避けているのです。
「拒絶されるくらいなら最初から近づかない」という防衛
この状態では人と関わる前から無意識の警戒が始まっています。
たとえば、「嫌われたらどうしよう」「変に思われたらどうしよう」「期待して傷つくくらいなら関わらない方がいい」そんな思考が先に動きます。
すると心は“承認を求める”より先に、“傷つかない安全”を優先します。
その結果、本当は仲良くなりたいのに避けてしまったり、本当は認められたいのに自分を隠す、という自己矛盾が起きるのです。
これはひねくれている訳ではありません。
過去に傷ついた経験から身についた“自己防衛”に近い反応なのです。
「承認欲求が強い性質」と「拒絶恐怖が強い性質」は同時に存在できる
ここでは多くの人が混乱してしまうかもしれません。
「承認欲求が強いなら、人に積極的になるはずでは?」
もちろんそういうタイプもいます。
ただ「認められたい気持ち」と「拒絶への恐怖」は併せ持つ事が出来るのです。
むしろ、承認への渇きが強い人ほど拒絶された時のダメージも大きくなりやすいもの。
だからこそ「求めるほど怖い」という状態になってしまう。
―いわゆるアクセルとブレーキを同時に踏んでいるような状態です。
前に進みたい。
でも怖い。
近づきたい。
でも傷つきたくない。
この葛藤で苦しくなるのです。
私の実体験「絵を見せたいのに隠す」
小学生の頃に友達数人と絵を描いて見せ合っていた時のこと。
私がとてもうまく描けたことを友達に告げると、みんなから「見せて」とせがまれました。
しかし私はいくら頼まれても絵を隠して見せなかったのです。
しばらくその攻防をしていると、友達もさすがに興味を失ってしまいました。
それでも私の中には「見せたい」「褒められたい」という欲求が渦巻いていたので、絵が描かれた紙をわざと見せるようなしぐさをしては興味を引こうとしたのです。
友達はそんな私の行動に呆れかえり、本当に絵を見せようとした時には「もういいよ。」と断られ、絵を見せる機会を失ってしまったのです。
この時、「なんてバカげたことをしてるんだろう」と自分を責めたものです。
「人に興味を持たれたくない心理」の正体
承認欲求があるのに人から注目されると苦しくなる人もいます。
これは矛盾しているように見えますが、実は自然な反応でもあります。
なぜなら“見られる”ということは、評価される可能性と否定される可能性が同時に発生するからです。
特に過去に強い否定や比較を経験してきた人は、「注目される=危険」という感覚を持ちやすくなります。
そのため「本当は認められたいけれど深く見られるのは怖い」という複雑な状態になっていきます。
「自分の気持ちと逆の行動」をしてしまう理由
このタイプの苦しさは、「頭ではわかっているのに止められない」ことです。
本当は人と繋がりたい。
・・・でも避けてしまう。
本当は愛されたい。
・・・でも壁を作ってしまう。
すると自分自身に対しても「自分は何がしたいのかわからない」という感覚が強くなります。
これは決して気持ちが存在しないのではありません。
「望み」と「恐怖」が同時に存在している状態なのです。
つまり矛盾しているのではなく、心の中で複数の感情が衝突している状態です。
「承認されたい自分」を否定しなくていい
承認欲求という言葉にはネガティブな印象があります。
ですが本来、認められたい、大切にされたい、愛されたいと思うこと自体は人として自然な感情です。
問題なのはその気持ちを持っていることではなく、「傷つくことへの恐怖」が強くなりすぎてしまうことです。
だから必要なのは「承認欲求を消すこと」ではありません。
まずは「自分は本当は何を怖がっているのか」を理解することが大切なのです。

まとめ・自分の矛盾と向き合う必要性
「認められたいのに避けてしまう」という苦しさは自分でも理解しにくいものです。
だからこそ、「自分は面倒な人間だ」「性格が悪いんだ」と責めてしまう人も少なくありません。
しかしその矛盾の奥には、「傷つきたくなかった」「拒絶されたくなかった」という防衛の感情が隠れている場合があります。
自分の行動を無理に変えようとする前に、まずはその“二重構造”に気づくこと。
それだけでも自分の見え方は少しずつ変わっていきます。
読み終えて何か思い当たる経験がありましたか?
その気付きが生きづらさの改善の第一歩になるかもしれません。
もしもう一歩進みたいという方や、疑問やもっと深く知りたいことなどありましたら、メッセージやコメントにて受け付けています。

