心がしんどいと感じた時こそ気付きにくい、自分の正しい守り方。

あなたは人間関係などで問題を抱えて自分が精神的にしんどいと感じた時、どんな守り方をしてきましたか?
自身の心と向き合いましたか?
それとも周囲の人たちとの関係性を見直しましたか?
心がしんどい時はどうしても判断力が低下してしまい、間違った解決方法を行ってしまうことがあります。

そこで正しい自分の守り方を見つける方法について、私がかつて間違った対策を見出した事によって状況悪化してしまった体験談をもとに解説していきたいと思います。

「人と関わらないようにする」という誤解

昔から人間関係で特にしんどいと常々感じていた私が最初に見出した自分の守り方が「人を避ける」というものでした。

しかし私は元々人を避けるタイプではありませんでした。

幼少期はおとなしかったものの、人と関わることは嫌いではありませんでした。
むしろ自分から関わっていくことがあったくらいでしたから。
友達と遊ぶことも好きでしたし、ひとりで遊ぶより誰かと遊んでいる方が楽しかったのを覚えています。

ではなぜそんな私が人間関係でしんどい思いをするようになって、自分の守り方としてこの方法を見出すまでの悩みとして抱えてしまう事になったのでしょうか。

沢山のビー玉の中心部にひとつだけ空間を空けて置かれたビー玉

実はそのきっかけは小6の頃のある出来事でした。
当時仲良しグループの中にやたらしつこく絡んでくる子がひとりいました。
それまでは普通に接していたのになぜか急に距離感を縮めて来て常に私の側にべったりという状態だったのです。
確かに友達といるのは楽しいのですが、ひとりでゆっくりしたい時間にもその子がまとわりついてくるのが本当に邪魔だと感じていたのです。
そしてその我慢も限界を迎えたある時、私はその子を突き放すように距離を取るという行動を起こしたのです。

それを数回繰り返すとその子は呆気なく私から離れ、今度は仲良しグループ内の他の子にべったりするようになったのです。
その時、私は本当にホッとして心の底から安心感を得たのでした。
「ひとりの時間って、こんなにも落ち着くんだ・・・。」
私はひとりの時間を初めて貴重なものだと感じたのです。
そして同時に「面倒な人がいたらすぐ距離を取る」という対応が一番有効だということも学んだのです。

しかしその後、学校や家庭、職場で不適切な人との関わりが多かった私はいじめやモラハラ、パワハラといった様々な精神的攻撃を受けてストレスを抱えてしまい、人と関わるとしんどいと思う時が増えるようになった頃にふと、かつて見出した楽になれる方法を思い出したのです。
「この生きづらい状況をなくすには人を避けるのが自分にとって一番の守り方」だと。
面倒な人がいたら距離を置くという、あの頃に学習した方法こそがもっとも正しい解決方法だと信じて実行していたのです。
そしてこの時の私にとって面倒な人という解釈は特定の誰かだけではなく「良くも悪くも私と関わるすべての人間」が対象だったのです。

沢山おかれたアヒルのおもちゃ

最初から誰とも関わらなければしんどい思いはしなくて済むという認識をしていたために、それこそが最も効率がいい自分の守り方だと思っていました。
しかしやがてこの認識は歪んだ形となって私の中に「人と関わるからしんどい」という思い込みになって定着してしまったのです。
その結果、この時点で私は対処すべき原因を勘違いすることになってしまっていたのです。

やがて私は人間関係そのものが嫌になり、ますます人を避けるという対処をし続けるということになってしまったのです。

しかし、逃げても避けてもなぜか厄介な人ほど関わって来るという状況を引き寄せてしまってばかり。
「どうして放って置いてくれないの!?私に構わないで!!」
いつも心の中ではこんな悲痛な叫び声をあげていました。

パニックになればなるほど原因はわかりづらくなり、ますますしんどい状態の時が増えたことで、いまだに信じて疑わない「人を避ける」という自分の守り方にしがみついたのです。
いろんな色の糸が中心部で絡む様子

必要なのは「防御方法」ではなく「攻撃をされない方法」

あなたがしんどいと思う原因はなんなのか。
そこにピンポイントで正しい自分の守り方が出来れば確実にあなたの心の問題は解決出来ます。

ちなみに歪んだ認識を持ったために間違った方法にしがみついていた私ですが、その後に認知を改めて「避けるべきは人間関係すべてではなく不適切な人だけ」という解釈をするようになりました。

たまたま小6の頃のまとわりつく友達が原因で「人と距離を取ると楽になれる」という学習が、その後の厄介な関わり方をしてきた不適切な人たちから身を守る方法として有効だと思ってしまったのが間違いだったのです。

そして私がしなければならなかった事はまず、そもそもなぜあんなにも不適切な人から攻撃されてばかりいたのかという所に焦点を当ててその原因を追求しなければならないということでした。
その結果、母から受けた支配的なしつけが原因だと気付いたのです。
それはどんな酷い扱いをされても暴言を吐かれても決して反抗したり拒否すら出来ないように「教育」されたためでした。

そして常に自分が「どんな攻撃をも受け入れる状態」となってしまったことで周囲からの不適切な関わりが容赦なく襲うこととなったのです。

なのでこの場合、いくらどんな防御方法を実施しても攻撃は続いてしまう状態なのです。
だから「攻撃をさせない、受け入れない状態」に自分を改善していくことこそが、しんどい状態から抜けだして自分を守るという正しい方法だったのです。
無数にガラス窓に囲まれた暗い空間にひとりたたずむ赤いドレスの女性

正しい原因の見つけ方

このように年月を経ていくと自分の体験であっても原因や理由を勘違いして把握してしまったり、思い込みから間違った解釈をしてしまっている可能性があるのです。
この状態では例えいくら対処をしても、正しい原因にアプローチ出来ないのでいつまで経っても改善は出来ないのです。

なのでまずはひとつひとつ自分の心の中にある問題点を辿って順番に解決していかなければなりません。

そこでは一見、改善するものとは関係ない記憶や経験にも関わるので意味がないとか思われるかもしれませんが、その「意味がない」という思考までもが改善を邪魔する要素だったりするのです。
心の問題はアプローチして無意味だというものはありません。
必ずどこかで繋がっていたり関わっていたりするものですから。

しかし心理的につらい状態にあると人はどうしても早く効率良く楽に解決したいと思ってしまうことが多いので、大事な部分や重要な原因を見落としてしまうという問題点に陥ってしまうことがあります。
それでは余計に時間が掛かるだけで解決は遠のくばかりなのです。

更に「原因」とは人それぞれ違うのでネット上でひとくくりにされている情報だけでは解決や癒やしにはならないことがほとんどです。
一見ありふれた情報だけを元に自力で解決出来るかもしれないと思われるかもしれませんが、ほとんどの場合それは無理なのです。
なぜなら私がそのやり方を何度も試みたけれどまったく解決には至りませんでしたから。

実はしっかりと心の奥底にアプローチする方法というものがあって、これについて何も知らない状態で取り組んでもうまく解決方法に結びつけられず途方にくれてしまうだけになってしまうのです。

まとめ

あなたがしんどい時でも実は他の人にとってはそれほどではなかったりする事もあるのです。
感覚の程度とは人それぞれ違っているものですから。
なのでそこまで重要視してくれない人や自分の守り方を把握していない人に相談しても解決するものではありません。

むしろ「そんなのたいした事じゃないでしょ」「もっと悩んでる人なんていくらでもいるよ」
そんな言葉で片付けられてしまう場合もあるかもしれません。
しかしあなたが苦しいのは紛れもない事実なのです。

その苦しみはやはり同じ思いをした私ならばわかってあげられます。
だからこそしっかり受け止めて癒やしていくことが出来るのです。
なのでなかなか人には打ち明けられなかったという人もぜひその胸の内をお聞かせください。
少しでもあなたの心が癒やされるよう、お手伝いしていきますから一緒にチャレンジしてみましょう。

美しい朝焼けの空の下で馬に乗って水上を移動する人のシルエット

それでは今日はここまでといたします。読んでいたきありがとうございました。

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