実は「誠意を尽くす恋愛」があなたを不幸にしているかもしれない。

誠意を尽くす恋愛をすれば絶対に幸せになれる。
大好きなあの人に愛されたいから誠意を尽くす。
誠意を尽くせばいつか応えてくれると信じているから頑張っている。

こんな風に恋愛に一生懸命で純粋な方が多くいるようです。
これを読んでくれているあなたもそのうちのひとりではないでしょうか。

ではあなたは誠意を尽くす恋愛というものにどんなイメージを持っていますか?

「自分より相手を深く大切に思いやり、一途に愛情を注ぐこと。」
こんな感じでしょうか。

それではどんな人がそういう恋愛をしていると思いますか?

「健気で頑張り屋で優しい人」
だからモテるし愛されるのだろうし、間違いなく幸せな恋愛をしているというイメージを思い浮かべるのではないでしょうか。

なので片思いをしている人は想い人から好かれるために精一杯尽くす恋愛をしてみたり、もしくは付き合っていてもパートナーからもっと愛されたいからと誠意を尽くす恋愛を心掛けているという人もいるかと思います。

世間でも幸せになるためには誠意を尽くす恋愛をすることが大事だとよく言われています。
相手を思い、敬い、大切にしてどんな時でも自分より好きな人を優先しましょうと。

かつて私もそれが愛されるためには絶対必要なことだと信じていたので、とにかく恋愛では誠意を尽くすことに必死になっていました。
それだけ相手のことが好きだったし、とにかく相手にも私を好きになってもらいたかったから。

・・・しかしなぜか私は思ったような幸せな恋愛がまったく出来ず、傷付き苦しみ生きづらいと感じる恋愛ばかりしていたのです。

「私の何が間違っているの?どういう風に誠意の尽くせば幸せな恋愛が出来るの?」
私はいつもこんな疑問を抱えていました。

ちなみに私がしていた誠意の尽くし方とは、好きになった相手からどんな理不尽で無理な要求をされてもそれに応えるというものでした。

例えば出会い系サイトで知り合った男性に一目惚れした時のこと。
私の方から「会いたい」と言っても、相手からは仕事や用事で会えないと拒否されてばかりでデートすらまともに出来ず、それでも文句や泣き言ひとつ言わず、連絡が来るのをおとなしく何ヶ月も待ち続けていたのです。
なので相手から会いたいという連絡が来た時は早朝でも深夜でも大喜びで会いに行ったものです。
それがほんの数十分で用を済まされ、さっさと帰される事になっても文句ひとつ言わずに笑顔で「またね」と見送っていました。

これこそが「誠意を尽くす恋愛」だと思っていたので、こうやってわがままもグチを言わず、一切怒らずに相手を受け入れて許すいい女だとわかってもらえば、いつか愛してもらえて付き合えるだろうと信じていたのです。

夕日を見ながら手を繋ぐカップル

ところが結果的に愛情など一切与えてもらえず、真剣に付き合えることも勿論なく、大切にされるとは真逆の扱いをされていました。
都合のいい女で使い捨ての女で、何でも言いなりになる便利な女扱いされてばかりで、恋愛をすればするほど心身ともにボロボロになっていったのです。

しかしそうなった原因はきっと私の尽くし方が足りなかったのだろうとか、尽くすポイントが違っていたのだと思っていました。

そうやって長い間、何度も苦しい恋愛ばかりする状態が続いたことでさすがに耐えられなくなり、本気で改善しなければならないと奮起したのです。

それから心の問題、思考、潜在意識など様々な方面から調べていった結果、誠意を尽くす恋愛の真実に辿り着けたのは相当な年月を経たあとでした。

そしてその答えはとても衝撃的なものでした。

私が信じていた誠意を尽くす恋愛説を覆す、まったく異なる内容だったのです。

これを読んでくださっているあなたも、誠意を尽くしているのに苦しい恋愛ばかりしていて生きづらいだとか、どれだけ尽くしても誠意に応えてもらえない恋愛に悩んで疲れてしまっていないでしょうか。
そしてその状態を解決をしたくてこの記事に辿り付いたのであれば、これを読み終えた時には私と同じような驚きとショックを受けるかもしれません。

しかし、その真実を知る事によって誠意を尽くす恋愛というものを正しく把握する事が出来るので、今度こそちゃんと幸せな人生を歩めるようになります。

そのために今、少しだけあなたが信じて進んできた誠意を尽くす恋愛の道から外れてみましょう。

一本道のある広大な景色

まずは世間で言われている「誠意を尽くす恋愛」とは具体的にどういう行動であり、どんな解釈がされているのかという点から改めて見ていきたいと思います。

[誠意を尽くす恋愛の行動例]
  • 好きな人から会いたいと言われたら自分がどんなに疲れていたり体調が優れなくても無理をしてでも会いに行くし、自分の仕事や予定があって忙しくても相手から呼び出されたら必ず会いに行く。
  • 好きな人が欲しいという物はどんな高価なものであっても、貯金を使ったり借金をしてでもなるべく買ってあげて喜ばせたい。
  • 好きな人に振り向いてもらいたいから、相手が望むことは何でも同意してやってあげたい。そうすることで相手に対する愛情の度合いを証明出来ると思っている。。
  • 基本的に好きな人の言うことや価値観に合わせたり従っているからこそ関係性は上手くいくものだと思っているし、それでもし自分が傷付いたり我慢するくらいのことは全然問題ないと思っている。
  • 好きな人に嫌われたくないからどんな時でも自分より相手を優先して共感してあげるなど「唯一の味方」でいてあげる。それが無償の優しさだと思っている。
  • どんなにわがままを言われて自分の負担になっても、好きな相手なら許してあげられるし、その人の願望を叶えることは自分にしか出来ないと思っている。
  • 自分が精神的にしんどい状態であっても我慢して好きな人を支えてあげる。その方が大事だから。

このように「自分はこれだけあなたの事が好き」という気持ちを伝える手段として誠意を尽くす恋愛をしているというのが主ではないでしょうか。


上記以外でも相手の好みに合わせて髪型を変えたり、メイクをかえたり、ファッションを変えたり、相手がスポーツが好きだからとか辛いものが好きだからなど趣味や相手好みのジャンルに自分も合わせるという事などもいわゆる「尽くす」という形になる場合もあります。
とにかく好きな相手が喜んでくれることを一生懸命やってあげるという意味合いになっています。


そしてそういう恋愛経験をした事がある人たちは様々な場面で共感をすることがあります

そのひとつが歌詞。

恋愛ソングには誠意を尽くす人を連想させる歌詞がたくさんあります。
聴いているとなんだか感慨深くなったり、自分の恋愛体験と重ねて思い出して切なくなったりしたことはありませんか?

ちなみに私は失恋するたびにポルノグラフィティのサウダージを聴いたり、ひとりカラオケで熱唱していました。
誠意を尽くしたのにフラれてしまい・・・しかしそれでも相手を責めることは一切せずに自分を戒めて気持ちを慰めようとひとりで必死になっている、そんなイメージを持って聴いていました。
そしてこの歌詞に共感したことで当時の私は自身が恋愛に対してとても純粋で健気な女性に思えたのです。

・・・ちなみに今ではそういう気持ちで聴くことはありませんが、この曲は普通に良い楽曲だと思っていますし好きです。

それからもう1曲。
普段車の中では夫が自分の好みで選んだ季節ごとの曲を聴いているのですが、その夏歌リストの中に西野カナのEsperanzaがありました。
私は西野カナの曲をまったく聴かないので車内で初めてしっかり聴いたのですが、恋愛ソングのカリスマと呼ばれただけあってまさに誠意を尽くす典型的な女性のことを歌っていると思いました。


叶わなかった片思いの悲しみにくれる女性の気持ちや、「自分だったらこうしてあげられるのに」という歌詞のまさにそういう所から「誠意を尽くす恋愛をする一途な女性」を連想させます。

楽譜とスズラン

このように共感出来るものは歌詞だけでなく、他にはドラマや映画、漫画や小説などでも誠意を尽くすタイプの恋愛設定というものは沢山あり、そしてどれも儚く切なく美しく描かれています。


一生懸命好きな相手に誠心誠意尽くしている人の努力がやがて報われて恋愛は成就してハッピーエンド。
そういったものを見ていると
「誠意を尽くす恋愛ってなんて素敵なんだろう。」
「自分もこんなドラマチックな恋愛をしてみたい。」
「こういう風に誠意を尽くせば愛してもらえるんだ。」
と思うようになり、それが憧れとなります。
ここから誠意を尽くす恋愛モードをスタートしたという人もいるかも知れません。

しかし恋愛ストーリーにはいくら尽くしても誠意が伝わらずに叶わぬ恋となる悲しい展開もあります。
ただしその後、もっと素敵な人が現れてその人と結ばれてハッピーエンドになるという一発逆転などもありますね。


こういったストーリーを見ると「誠意を尽くして叶わなかったとしても、その後にもっと良い人が現れるから大丈夫。」という安心感を得ることになります。
つまり「誠意を尽くす恋愛」は恋心が叶う大前提であり、素敵な人に愛されるための絶対的なお守りだと確信してしまうのです。

だから現在、相手に尽くしているにも関わらず関係が良くならなくても、どれだけ不幸続きの恋愛になっても、いつか必ず最終的にはこの努力は報われるという期待を抱いてしまっているから「尽くす」というスタイルを変えようとはしません。

そのために「実は誠意を尽くす恋愛そのものに問題がある」だなんて夢にも思わないのです。

そして盲点となってしまう原因としてもうひとつ、こんな良心的なアドバイスが災いしている場合があります。

よくある恋愛サポートや恋愛相談のサイトなどで「自分の意見よりパートナーの意見を尊重する」というアドバイスと共に「相手の言いなりになってはいけません」というなんとも矛盾したものがあります。
どちらも実行しようとすると「じゃあ一体どうすればいいの?」と悩んでしまいませんか?

これは完全に説明不足で、こういった簡易的なアドバイスが誤解を招く解釈になってしまうのです。

言葉ひとつとっても人の解釈は様々です。
それが浅い知識や情報量が少ないことで正しい意味として伝わらず、読み手は自分の想像を付け足したり自分に都合の良い解釈をしてしまいます。

ちなみに上記では尊重の加減が具体的にわからないので「自分の意見はすべて我慢して常に相手を優先すること」と解釈してしまうと、すべてにおいてただ相手の言いなりになってしまうという危険性があります。
しかしそこで「言いなりになってはいけない」というアドバイスがあるからそれを加減として実行すればいいのでは?と思うかもしれません。

けれどかつての私のようにそれが上手くいかない人もいるのです。

実は相手から好かれたくて誠意を尽くす恋愛をしている場合、好かれる行動が優先であるためにそれ以外の知識や自分に都合の悪いアドバイスを後回しにしたり、スルーしてしまう傾向があるのです。

なのでそういう状態の場合は「言いなりになるのは良くない」というアドバイスは脳の片隅に追いやられてしまうために、相手の意見を尊重するという部分だけを実行して、その結果「相手の言いなり」となってしまうのです。

そしてもしこの段階ですでに言いなりになってしまっている人がこのアドバイスを見たとしても
「自分はいつも相手の意見を尊重しているから大丈夫。これで好きになってもらえる。」
という安心感を得るだけで、警告である「相手の言いなりにならないように」というアドバイスに関しては
「ふーんそうなんだ。そのうちそうなったら気を付けよう。」
くらいにしか思いません。

自分がその状態にはまっているだなんてまったく気付けないので、まるで他人事のように軽い捉え方しか出来ないのです。

本来警告のアドバイスとはそういった人たちにこそ届くべきで「あなたは今、良くない状況にあるんですよ。」という危険性を気付かせてあげられる内容でなければいけないのですが、なかなかそういった深い所まで追求した記事はありません。


なのでかつて間違った解釈のまま誠意を尽くす恋愛をして散々傷付いた私が、自分の体験とそこから得た知識を正しく丁寧に伝えることによって、同じ悩みや苦しみを抱えている方々の気付きになり救いになればと思い、この記事を書くことにしました。

「でも誠意を尽くす恋愛をして何がいけないの?誰も傷付けていないし優しく接しているのだから問題ないじゃない。」

そう、第二章の「誠意を尽くす恋愛の行動例」に書かれたものは献身的で一途で健気で、本当に相手への深い深い愛情を感じられるものばかりですよね。

まさに誠意を持ってとことん相手に尽していて、恋愛をするには理想的で素敵な人の行動パターンに思えます。
自分の身を削ってでも好きな相手に尽したい、そして愛を与えてあげたいという純粋な気持ちが伝わってきます。

これだけ誠意を尽くす恋愛をすれば誰しも必ずその努力が報われて深く愛され、幸せな関係を築けること間違いないと誰でも思うでしょう。
だからこそ誠意を尽くす恋愛はそれほどまでに崇高で素晴らしく美しいものとして世間でも認知されているのです。

夕日の海辺で彼女を抱える男性

[警告!]

待ってください。

もし上記の例を本当に良い恋愛関係だと思っていたり、自分もそういう事をしていると思い当たった場合、あなたはとんでもなく間違った認識を持っています。

世間一般で言われていることだから正しいと思い込み、誠意を尽くす恋愛を良いものとして鵜呑みにしているあなたは、間違いなく不幸恋愛体質となって生きづらい人生のどん底に突き落とされます。

では一体何が良くないというのでしょうか。

ここからは「誠意」という意味を正しく知るために言葉を掘り下げていきたいと思います。

そもそも「誠意を尽くす」という意味とはどんなものなのか意識して考えたことはありますか?
恐らくはニュアンスだけで理解しているという人が多いかも知れません。
ちなみに私もそのひとりでした。

ではまずは「誠意」という言葉の意味を改めて調べてみましょう。

せい‐い【誠意】
私利・私欲を離れて、正直に熱心に事にあたる心。まごころ。
出典元・デジタル大辞泉

ここから考えると「誠意を尽くす」とは自分の欲をなくした上で見返りなどを求めず、期待はせずに相手に奉仕することであり、そしてその純粋な気持ちや行動が相手に伝わると信頼されて良い関係が築かれ、パートナーシップを結ぶことが出来るということになります。

ちなみにこの説明と今まで語ってきた誠意を尽くす恋愛の行動例には決定的な違いがあるのですが、気付かれた方はいるでしょうか?

それは「見返りを求めているかどうか」という点です。

要するに「この人に好かれたいから誠意を尽くす」という見返りを期待してしまっていると、それは不適切なものとして発動してしまうのです。

そして誠意を尽くす恋愛が報われない理由は他にもあります。
それについては後の章にて説明します。

しかし期待することの何がよくないの?と思われるかもしれません。
愛されたいと思うのは誰しもが普通に思い、願い、期待することで何も悪い事ではないように思えます。

そう、期待すること自体は別に「悪」ではありません。
では何が問題なのでしょうか。

期待をする」ということは自分が望む状況になれていない(この記事内で例えるなら好きな人から愛情を得られていない)という状態を表します。
そしてこの時、頭の中のいわゆる潜在意識ではどうにか願いを成就させたい、欲を満たしたいためにその方法を必死に模索している状態になっています。
「それなら努力次第でいずれ期待した結果を叶えることが出来るのではないか?」と思われるでしょう。

実はそうではないのです。

何度も何度も繰り返し思考した意識というものはやがて潜在意識に強く根付いてしまうのです。

つまり「延々と期待をするだけ」という状態を続けることとなり、いつまでも肝心の願望が達成出来ないままとなってしまうのです。

「足りない、欲しい、こうなってもらいたい。」
これらの欲求が頭の中にある限りはその欲する状態のままとして継続することとなります。

よくスピリチュアルなどで言われている「一度手放せば叶う」「願いが叶った状態を思い浮かべる」というのはこのメカニズムのことを言っているのでしょう。

期待をしているという事は「願った状態になる資格を得られていない」という宣言になってしまうのです。

だから「想い続ければいつか叶う」などというこの美しく淡い期待の言葉を実行してしまうと、むしろいつまでも叶わない現実の中で生きることになるのです。


そのために誠意を尽くす恋愛の「誠意を尽くす」という部分に「期待」という要素を含んでいるのであれば「誠意を尽くし続けるだけで報われず叶わない生きづらい恋愛」となってしまうのです。

トゲの冠の影がハートになっている

ここまで読んだ方は「じゃあ誠意を尽くさない方が幸せになれるの?」と思われるかもしれません。
しかし実は誠意を尽くす恋愛をしてもちゃんと幸せになれる人もいるのです。
むしろ「誠意を尽くす」というものは正しい意味として成立させれば最高に幸せな恋愛関係になるのです。

ではその違いとは一体何なのでしょうか。

それではここで不幸になる尽くし方と幸せになれる尽くし方の違いを具体例を出してわかりやすく解説していきたいと思います。

[不幸組の例]

我慢、忍耐など犠牲的な誠意の尽くし方をしている。

・心身共に自分に無理をさせてまで尽くしている。

・自分のために使う時間、例えば仕事や生活、私用などやるべきことを常に後回しにしてまで相手優先といういわゆる「他人軸」になっている。

・相手が幸せであれば自分はどうなっても構わないという「生け贄思考」

・相手と自分の意見や考え方が違っている時、自分の意見や考えは閉じ込めてしまい、相手のものだけをすべて受け入れて共感するなど相手の世界観やルール遵守の状態になっている。

とにかく「誠意を尽くす恋愛」をしている自分が尊くて好きで、そういう健気な自分を実感していたいという感覚がある。

・好きな相手から数日間返信がない音信不通状態。連絡をひたすら待つだけで他に何も手に付かないまま何時間も何日も過ごすけれど、それだけあの人のことが好きだという証拠なのでそんな一途な自分を実感すると深く感動したり心地よい。

・相手の誕生日や記念日だからプレゼントを渡そうとしたら、拒否されたり迷惑そうに嫌々受け取るなどぞんざいな扱いをされたことを嘆き、公園でひとり悲しみに浸ってみたり、カフェなどで友人に慰めてもらっている。
それはかつて見たドラマや漫画などの切ないワンシーンを再現しているようで、そんな悲劇の主人公になっている自分に酔いしれている。

・会う約束はしたけれど当日待ち合わせ場所に相手は来ず、連絡も取れないのでドタキャンされたという事は自分でもわかっているのに、それでも「来てくれるかもしれない」と淡い期待を持って何時間も待ち続ける。
どんなに不遇な状況に陥ったり自分の想いが報われなくても、それでも自分は相手を想って信じていられる人だという、純粋で健気な自分がかわいそうで素敵だと感じることに悦びを得ている。

無意識のうちに押し付けを前提とした誠意の尽くし方になっているせいで受け取る相手にとって重荷となってしまい、その結果歪んだ関係性となってしまっている。

例えば相手から要求された訳でもないのに、自分が褒めてもらいたいがために「こうすれば相手は喜ぶに違いない」と勝手に決め付け、一方的にしてあげたことに対して相手がそれほど喜ばなかったり、感謝してくれないなど思ったような反応をしてくれなかったことに腹を立てる。
「~してあげたのに!」という風に、誠意を尽して「あげた」という主張をする。

ではこちらの体験例として私の両親のやりとりを紹介していきたいと思います。

それは私が小学生の頃の真夏の暑い夕方のことでした。
夕食の準備をしていた母が汗だくになりながらとんかつをあげていたのです。
普段めんどくさがりで料理も嫌々している母にしては珍しい光景でした。

なぜそこまでしていたかというと、父に好物であるとんかつを食べて喜んでもらうことで、自分がこの暑い中わざわざ頑張って作ったという努力を褒めてもらいたい、感謝してもらいたいと期待してのことだったのです。

しかし意に反して父は一切無反応で完食したのです。
するとそれに対して母は腹を立て「この暑い中、汗だくになってとんかつ揚げたのに美味しいもありがとうも何も言ってくれない!」と逆ギレしたのです。

・・・しかもこの逆ギレ発言は父には向けられず、私にグチを言うという理不尽な形でした。

ちなみに父に対してはどうしたかというと、明らかに不機嫌な態度を取り、しかめっ面で「何かに怒っている」という雰囲気だけをぶつけていました。
しかし父は母が何に怒っているのかも見当も付かないので困惑していて、その様子に小学生の私ですらあまりに酷いと感じていました。

そもそも父から「とんかつが食べたい」とリクエストされた訳でもなく、母が勝手に作って一方的に期待して、自分の思い通りにならなかったというだけなのです。
怒る原因もこの状況も理不尽極まりないものでした。

ちなみに真夏の揚げ物料理がいかに大変か、そして母がそんな苦労をしたなんて普段料理をしない父にはわかりません。
なのに母は「苦労した、頑張ったと察してくれて当然」というスタンスでいたのです。

確かに心中を察することに優れている人もいますが、基本的には自分の思いや考えている事というものは言わないと相手には伝わりません。
せめて「暑い中、頑張ってとんかつ揚げたのよ!すごい汗だくで大変だったんだから!」などと言葉で伝えたら、父は思いやりのある優しい人なので当然感謝してくれたはずです。

ちなみに父は感受性の強いタイプなのでわりと察する事が出来る方なのですが、さすがに料理経験がないとこの大変さを察するのはなかなか難しいでしょう。
私ですら料理をするようになって初めて真夏の揚げ物がいかに大変か実感したくらいです。

しかしここで問題なのは真夏にも関わらずとんかつを揚げたという選択肢ではありません。

母が「期待」をして誠意を尽くす行動をしていたことです。

ただし「父に喜んでもらおう」という優しい気持ちもありました。
これだけならば誠意を尽くすことになります。

しかし「感謝をしてもらいたい」という期待の方がメインだったのです。
こうなってしまうと欲が出てしまっているので誠意としては成立しません。

そして単なる「期待」になってしまった結果、父には誠意として伝わらず、そのために感謝もねぎらいも何もされず、思惑通りにならずに欲を満たせなかった母はひとりで勝手に腹を立てる羽目になったのです。

これがもし「無欲」であったならどういう結果になっていたでしょうか。

父を喜ばせるためだけに汗だくになりながらとんかつを揚げて、その結果父から感謝の言葉がなかったとしても、父はしっかり完食しているので
「大好きなとんかつを食べさせてあげられて良かった。頑張って作った甲斐があった。」
自分の努力や頑張りを自分で褒めて満足出来るのです。

これならば誠意を尽くすという正しい意味として成立しているのです。

[幸福組の例]

相手の喜びや幸せを純粋な気持ちで自分の幸せとして感じられる。

「好きな人が落ち込んでいるからこういうことをしたら喜んでくれるかな。」
「忙しそうだからこれをやってあげたらあの人が少しは楽になるかな。」
無欲とまではいかないけれど押し付けるような重い恩や見返りの期待を持たずに相手に振る舞う。
そして相手から感謝やお礼がなかったとしても気にせずに、間接的に相手のためになったという実感を得ることで満足出来る状態であるです。

上記のふたつの例であるならば
「落ち込んでいた好きな人が自分のしてあげた事で元気を取り戻していたり、表情が明るくなっていたのを見て自分も嬉しくなる。」
「忙しさが落ち着いてホッとしている様子を見て、自分の手助けが効果あったのだと満足する。」
こういう感覚です。
ちなみにここでもし、相手が困惑していたり状況が悪化してしまうようならあなたの誠意を尽くす行動は相手にとって余計なことだったりありがた迷惑になってしまっているので、自己判断はせず相手に何を望んでいるか、何かしてあげられることはあるかなどまずは聞いた方がいいでしょう。

相手に何かしてあげることを自然体で出来る。

「無理している」「身を削るほどの努力」などという意識を持っていない、ということ。
誠意を尽くすというものは思いやりや優しさゆえの行為であるので、恋愛やその他においても自分に無理強いしてまでするものではありません。
むしろ楽しんでいたり、進んでやれるという意識で動くものです。

では母の体験と対比させるためにこんな私の体験をあげてみたいと思います。

私は異常なまでに汗っかきなので揚げ物でなくても夏場に料理を作ると汗だくになります。
でも実はそこまでしんどい訳ではありませんし、料理も好きです。

そして出来た料理を夫のいるテーブルに運んでいく時、あえて滝のような汗を見てもらうことで笑いのネタにしようとするのですが、そんな私を見た夫はむしろ心配して
「大丈夫!?ありがとう!お疲れさま!」
と必ず言ってくれます。
それに対して私は「死にそうだけど全然大丈夫!」
と冗談まじりで笑いながら答えるのです。
それに対して夫も笑ってくれるのでとても楽しい雰囲気になっています。

やっていることは母と同じですが結果は真逆です。

このように尽くす側はそもそも見返りを期待していません。
自分が「相手に対してこうしよう」と自然と思いついたことをしているだけで「尽くしている」という実感もあまりありません。
だからもしも感謝の言葉をもらえなくても何も問題ないのです。

そして受け手側が嬉しいと感じた時に、感謝したり自分も何かお返しをしてあげたいという気持ちが自然と湧き上がるのです。

このように受け手側が「誠意を尽くしてもらった」と感じられた時に正しい意味として成立するのです。

そう、実は「誠意を尽くす」というのは、する側がそういうスタンスで振る舞うという表現ではなく、された側の気持ちの結果論なのです。
つまりこの章の冒頭で書いた「誠意を尽くす恋愛をしない方がいいのでは?」という疑問に対して「むしろ誠意を尽くす恋愛をした方がより幸せになれる」と言い切れるのです。

両手で花を持っている

しかしここで
「自分は見返りなんて期待してるつもりはないし、犠牲になるような無理なんてしていない。自然な気持ちのままに相手に尽くしている。なのに相手から好きになってもらえない。」
という人もいるかもしれません。


それはその相手があなたからしてもらっていることを誠意として受け取れていないので感謝も出来ず、あなたの気持ちにも応えられないのです。

ショックかもしれませんが、つまりあなたが好意を寄せている相手が実はあなたにふさわしくない可能性があるということなのです。
あなたがいくら尽くす行動をしても誠意が伝わらない、そんな相手とたまたま上手くいって結ばれたとして幸せな恋愛になると思いますか?

「それならそれでもいい。誠意を尽くすことに感謝も何もされなくていい。それでもどうにか好きな人と一緒にいられる関係性でいたい。」
・・・こう思った人はいないでしょうか?

ではそこまでしても一緒にいたい相手の魅力とは何ですか?

顔やスタイルがいいから。
お金があるから。
周囲に自慢出来る要素があるから。
自分にとって都合が良いから。
などなど・・・

これは相手の魅力ではなくあなたの「」です。

この時点で実は誠意を尽くす恋愛をするより、自分の欲求を満たすためというのが本当の目的となってしまっているのです。

私利私欲を持った行動というものは同じような私利私欲まみれの人を引き寄せてしまいます。
「類は友を呼ぶ」という言葉のとおりに。
だから欲の餌食にしたりされたりという不適切な関係性になってしまうのです。

なのでどんなに誠意を尽くしても信頼などされないので親密な関係は築けず生きづらいと感じるだけで幸せな恋愛として成就しません。

そしてこれにも当てはまらず「自分はそんな卑しい欲なんか持っていない」という人はいませんか?
「自分の場合は顔とかお金とかではなく相手の人柄や存在そのものが好きで惹かれている。だから純粋に見返りを求めずに誠意を尽くしているつもりなのに、なぜかいつも相手と良い関係性になれない。そして愛されないどころか傷付けられてしまう。」

こういった人はまた違った原因を抱えているのです。

自分を本当に愛してくれる人、一緒にいて幸せになれるパートナーとは相手が嫌がることは決してしませんし、大切な人が傷付くことも望んでいません。
恋愛関係とは信頼関係ありきのものです。

一方的な欲の押し付けをして応えさせようとするのは支配であり恋愛関係ではありません。
それはただの奴隷です。

そして信頼関係が前提であるのは、恋愛に限らず職場や友人関係などどんな人間関係にも言えることです。
もしあなたが今現在、接していて苦しいと感じる人や生きづらいという悩みを抱えてしまう関係性の人がいたら一度自分の心と向き合ってみてください。
そして冷静になって相手は本当に自分を大切に想ってくれている人なのかということを改めて考えてみてください。

・・・ただ、現在恋愛に集中しているあなたがここで相手が不適切だとか自分の誠意の尽くし方が間違っていたとすんなり気付いて改善を受け入れられるかというと、それは難しいかもしれません。
なぜならあなたの頭の中、つまり潜在意識では好きな相手に何とか好かれたいということだけでいっぱいだからです。

あなたの一番の目的は好きな人から好かれることであり、それを達成をするための思考が頭の中に根付いてしまっているので、それを諦めさせる思考などとても受け入れられないという状態になっているのです。

しかしそれは同時にあなたが愛情にひどく飢えているという状態だということを意味しています。

幼少期に親から十分な愛情を与えてもらえずに育った子供は「愛着障害」となってしまい、大人になってから親以外の誰かから不足している愛情を何とか得ようと必死になってしまうのです。

愛着障害についてはこちらの記事に詳細が書かれています。

子供の頃に親に愛されなかった寂しさや甘えたい、構って欲しいという欲求を満たしたいという思いを抱えていると、親に似た性質の人、例えば支配的や暴力的、放置するなどそういう人にこそ愛されたいと願ってしまい、目的達成のために惜しみない努力をしてしまうのです。
その必死さが犠牲的な誠意の尽くし方をする恋愛へと発展してしまう原因でもあります。

そのため恋愛に限らず人間関係や日常生活においても支障が出るので生きづらいと感じてしまいます。

それなら今すぐにでも改善したい!そう思って早速取り組む方もいるでしょう。

しかし頑張って改善に取り組んでも、すぐに意識は変わらなかったりなかなか結果が出ないと嘆く人もいるかもしれません。
もしそうなってもあなたには無理だということではないのでどうか安心してください。

この時の変化には段階があり、自覚出来る結果が出るまで多少時間がかかることもあるのです。
そして最初の変化は小さかったりするので気付きにくかったりするものです。

更に中にはこんな指摘をする私の記事に苛立ち反発して「自分は絶対そんなことはない!」「この説は間違っている!覆してやりたい!」とか「だったら自分はこの説には当てはまらない唯一の存在になってやる!」という人もいるかもしれません。

・・・実はかつての私も相当に反発心が強くて、潜在意識と向き合うどころかあらゆる説の反対派になろうと否定出来る箇所を必死に粗探ししていました。

しかしこの反発心や抵抗は自分の弱さやトラウマと向き合うことを恐れる意識や心の悪あがきなのです。

これを「メンタルブロック」と言います。

生物にとって現状維持というものは一番安らげる状態です。
これは脳の仕組みが関係していて、脳は宿主を生かすためになるべく余計なエネルギーを使わないようにして思考の働きを必要最低限に抑え、生きるために必要なことの方にエネルギーを優先的に注ぐようになっています。

しかしトラウマと向き合ったり、自分が長年見て見ぬフリをしてきた弱い部分や苦手なものを克服するというのは相当な思考エネルギーを使うことになります。

更にはその変化によっていろんな状況が変わってしまうこともまた怖いと感じることがあります。
例えそれが生きづらさをなくして幸せな人生になるものだとしても、見えない未来や知らない世界というものに対する恐怖心の方が勝ってしまうのです。

自分の思考が変わったあとの人間関係や環境はどうなってしまうのか。
友達は離れてしまうのか?
恋人と別れてしまうのか?
転職しないといけないのか?
家族関係はどうなる?
・・・などなど未来がまったく想像出来ず未知数のために、幸せに期待するどころか不安だらけなのです。

生きるために支障が出るほど重要でないならそれらのリスクをわざわざ受け入れてまで頑張りたくない、余計なエネルギーを使いたくない、なんとか現状維持を貫きたいという風に脳が壁を作ってしまい、変化の要素の侵入を妨害しているのです。

なのでここを打ち破ることはなかなか難しく、達成時期やタイミング、条件などはどうしても個人差が出てしまうのですが、誰でも必ず突破は出来ます。
これが「潜在意識の書き換え」と呼ばれているものです。

潜在意識の書き換えによってすぐに結果が出たという人はこのメンタルブロックが元々なかったためにすんなり理論を受け入れられたとか、何らかのきっかけがあってうまく越えられたのでしょう。

そして中には「どこからどうやって改善を始めたらいいのかわからない。」という人もいるかも知れません。
実はこれに関しては今、この記事を読んだ時点であなたの潜在意識の書き換えはもうスタートしているのです。

はじめに一番大事なのは「気付くこと」
まずは気付きを得るというこの部分に辿り着けないと何も始まらないからです。

そしてそのきっかけを得るとそこで得た知識は自然と脳の顕在意識という部分に入り込み、意識出来る範囲の記憶となります。
その知識や意識を繰り返すとやがて自分にとって重要なものとして認識するようになり、いよいよ無意識領域である潜在意識に根付きます。
その時に今まで根付いていた不適切な意識は上書きされていきます。
これが潜在意識の書き換えのメカニズムなのです。

ノートとペン

もしかしたらすでに潜在意識の書き換えに取り組んでいる方もいて「自分はどうしても結果が出ない。」と嘆いている人もいるかもしれません。
けれど諦めたり焦らなくても大丈夫です。

それはアプローチするべきところが違うか、もしくは結果が出ているのに気付いていないという可能性があります。
書き換えの結果というものを大きく劇的な変化だと思ってしまっていると、小さな変化や些細な幸せは書き換えの結果ではないとスルーしがちです。

私もその状態に陥っていた経験者で、最初は変わらない生きづらさや日常に相当焦っていましたし、自分は絶対に書き換えなんて出来ないし無理なんだと絶望したり自暴自棄になっていたのですが、今こうして潜在意識の書き換えに成功しています。
なのであなたも決して例外ではなく必ず穏やかになれる状況は訪れます。

そして心が落ち着くと冷静な判断が出来るため、感情的で突発的な間違った恋愛関係になることを防げるようになります。

「寂しいからとにかく誰かに愛されたい」
「恋人がいないと不安で仕方ない。」

という欲まみれの一方的な愛情から

「この人は一緒にいてお互いが安心して楽しめる人かな?」
「自分はこの人のどこに惹かれていて、どういう恋愛関係になりたいと思っているんだろうか。」

という相手の内面や信頼出来るかどうかなどが条件となるので、焦って手当たり次第に愛情をくれる人を求めることもなくなります。

そうなれた時には誠意を尽くす恋愛をわざわざ意識しなくてもちゃんと正しい意味として発動させられているので、自然と幸せな恋愛が出来るようになっているはずです。


このように目先の問題だけを解決するのではなく、問題点を根本からアプローチしていくということは恋愛の悩みを解決するだけでなく、気付けば仕事も人間関係もすべてがうまくいくようになるのです。

いかがでしたか。

最初は恋愛面でどういう風に誠意を尽くせば相手から愛されるのか、振り向いてもらえるのかという誠意を尽くす方法を求めてこの記事を読んでいたかもしれません。
しかしあなたが思っていた誠意を尽くす恋愛のアドバイスとは大きく異なっていて戸惑っていることでしょう。

それは無理もありません。
今までそういう形が正しいのだとずっと信じていたのですから。

しかしそこを根本から改めることで本当に幸せな恋愛が出来るようになるのです。

改善の第一歩は一番ツラい時期になるかもしれません。
「早く結果を出して気持ちを楽にしたい。」という焦りを感じやすいからです。
なので愛されている証拠を必死に見つけようとしたり、正しく誠意を尽くせている自分を確認しないと気が済まなかったり、潜在意識が変わったかもしれないという思い込みで無理な振る舞いをしてしまって逆に悪い結果を招いてしまったり・・・。

しかしその焦りやメンタルブロックさえ越えられたら、無理に頑張らなくても結果的に誠意を尽くす恋愛が自然に出来るようになるのです。
そしてこの記事をここまで読んでくださっているあなたであればその資格は十分にあります。

今まで自分を犠牲にしてまで誠意を尽くしてきた人たちは本質的に深い愛情を持っているので、本来は深く愛され大切に守られる存在です。
なのでとても素敵な恋愛が出来る人たちなのです。

しかしそれも正しく発揮しないと不適切な人の格好の餌食となって単なる奴隷になってしまいかねません。
なのでそんな生きづらい人生にはしないでもらいたいのです。

犠牲的になるほど誠意を尽くす恋愛が出来る努力家ならば、そのエネルギーをメンタルブロックを越えることや潜在意識の書き換えをするため、つまり自分自身に向けてみてください。

「きっといつか愛される」などという幻想的な愛情を見返りとして期待するのではなく、現実的にお互いが愛情を循環させられる関係性を築けるように誠意を尽くす恋愛をしましょう。

ハート型の背景の中心にバラの花

もしこの記事についてもっと深く知りたい、具体的な改善方法を知りたいなど疑問や質問があれば下記のコメント欄やお問い合わせから受け付けております。
出来る限りお答えしていきますので気軽に連絡をいただければと思います。

それではここまで読んでいただきありがとうございました。

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